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2024年度オーストラリア短期留学 〜第8日目〜
それにしてもよく晴れます。夏から秋に向かっているというのに、今日の気温は30度まで上がりました。日差しは日本にいる時より強く感じますが、それでも吹いてくる風の涼しさでバランスが取れ、気候は心地よく感じます。
真っ青な空とは裏腹に、子どもたちの様子はちょっと曇り空。疲れから体調を崩す子がちらほら出てきました。食欲が減退してきたり、頭痛が少ししたりなど。そんな時でもホストファミリーがすぐに連絡をくださり、適切な対応をしてくださいます。日本にいる時と同じ。辛い時は無理せず学校をお休みすることも大切です。
そんな中、とても素敵な物語に出会いました。
ある男の子が1時間目から目に涙を浮かべて冴えない表情で歩いていました。表情を見る限り、何かあったようでした。どうしたのかと声をかけると、「なんか疲れちゃったの。。。」と。喧嘩とかしちゃった?と聞くと、「してない」と首を振ります。何か気に入らないこととかあったの?としつこく聞くと、「何にもない。ただ疲れちゃっただけ!」と言います。そうか、じゃあ職員室でちょっと休もうかと提案すると、突然「おうちに帰りたいーーー!」と泣き出してしまいました。
そうだよな。。。まだ11歳。疲れも溜まってくる時期だし、あとちょっとだとわかっていても、精神的に弱ってくると、日本の家族に早く会いたくなるよな〜。うん。そりゃそうだ。と思いました。しかし、帰るのは日曜日。まだ数日あります。なので、
「ごめんな。気持ちはすごくよく分かるんだけど、あと数日。最後までがんばるしかない。な。」と声をかけると、びっくりな答えが。
「違う!オーストラリアのおうちに帰りたくなっちゃったの!」 と。
胸が熱くなってしまいました。気持ちがすぐれない時、何かよくわからないけど疲れちゃった時、そんな時にホストファミリーの元に帰りたいと思ってくれている。本当に美しいことです。もちろん日本に帰れるなら帰りたいのかもしれません。しかし、今の現状をしっかり理解した上で、自分にとって心を休められる場所は?と、考えたのでしょう。
英語が話せるわけではありません。片言です。普通なら、日本語が通じる世界に帰りたいと思うところですが、彼にとってはもうホストファミリーも「安心しに帰るところ」になっていたんですね。
何かとても嬉しくなって、逆に私が元気をもらってしまいました(^ ^)。
ちなみにその男の子は、職員室でりんごを1つかじって、少し休んだら充電完了!残りの1日をとても元気に過ごすことができていました。ホストファミリー宅に帰ってからも元気に過ごし、早めにベットに入ったとのことでした。よかったよかった。きっと明日は絶好調で登校してきてくれるでしょう!
この日は6チームがShow & Tell プレゼンテーションを行いました。それぞれ工夫を凝らした発表にしてくれました。「凧揚げの凧作り」「答えを書くシートを手作りした日本クイズ」「だるまさんがころんだ紹介」などなど、さまざまな方法でWoodendの子どもたちに日本のことを伝えてくれました。中には、商品を用意していたグループもあり、日本クイズが大盛り上がりでした。
準備してきたもので喜んでいただけるのは、嬉しいことです。子どもたちもやりがいと達成感を感じたのではないでしょうか。
明日はいよいよFarewell Ceremonyです。Show & Tell同様、たくさんの時間をかけて練習してきたパフォーマンスを披露します。パントマイム、ダンス、影絵、劇。。。さて、どんなパフォーマンスになるかお楽しみに!
つづく
(文責:国際担当 小関)