恩地 孝四郎 (おんち こうしろう)
大草美紀(資料整備委員会)
恩地 孝四郎、 おんち こうしろう
卒業生の父
1891年7月2日-1955年6月3日
日本の版画家、装幀家、写真家、詩人
高等学校校長・美術科教員を務めた恩地邦郎(5回生)の父。
邦郎の姉の三保子(2回生)、弟の昌郎(7回生)、妹の暁子(9回生)も明星学園に通った。
1933年に発行した明星学園初の教育誌『明星の教育』の表紙デザインや、小学部教育月報『ほしかげ』のロゴデザインも担当。同誌には孝四郎氏の寄稿文も載っている。
【Wikipediaから転載】
東京地方裁判所検事で、のち宮内省式部職となる恩地轍の四男として東京に生まれる。獨逸学協会学校中等部卒業後、一高入試に失敗、白馬会研究所に通い始め画家を目指す。1910年東京美術学校入学。
主たる活動は、版画や装幀である。版画に関しては、1914年に、田中恭吉・藤森静雄とともに、同人誌『月映』(つくはえ)を創刊。最初期の抽象的な版画作品を制作している。
写真については、フォトグラムやフォトモンタージュの作品、ロシア構成主義的な作品集『飛行官能』(1934年)、新即物主義的な植物の写真を多く掲載した作品集『博物誌』(1942年)など、前衛的な表現方法を好んで用いた。後者の2つの作品集については、自身の詩や版画との組み合わせで、独自の世界を形作っている。
長女は児童文学翻訳家の恩地三保子。
著作
* 海の童話 詩を伴ふ版画連作 版画荘 1934
* 飛行官能 版画荘 1934
* 季節標 アオイ書房 1935
* 工房雑記 美術随筆 興風館 1942
* 博物志 玄光社 1942
* 虫・魚・介 アオイ書房 1943
* 草・虫・旅 竜星閣 1943
* 日本の花 詞華集(編)富岳本社 1946
* ちいさいひとへのおはなし春夏秋冬 友文社 1947
* 人間のつくる美 六三書院 1950
* 本の美術 誠文堂新光社 1952
* 日本の現代版画 創元選書 1953
* 日本の憂愁 竜星閣 1955
* 恩地孝四郎版画集 形象社 1975
* 恩地孝四郎詩集 六興出版 1977
* 恩地孝四郎装本の業 恩地邦郎編 三省堂 1982
* 抽象の表情 恩地孝四郎版画芸術論集 阿部出版 1992
* 装本の使命 恩地孝四郎装幀美術論集 阿部出版 1992
* 恩地孝四郎 色と形の詩人 読売新聞社 1994
主要な展覧会
* 恩地孝四郎展 : 色と形の詩人/横浜美術館・宮城県美術館・和歌山県立近代美術館/1994年