新しい年が始まりました。

1.3学期が始まりましたね。

 新しい年が始まりました。本年もよろしくお願いします。
 3学期は他の学期に比べると短いのですが、学習発表会がありますし、各学年のまとめの時期でもあるのでとても忙しくなるのではないかと思います。
 また毎年この時期には感染症が流行ります。12月からインフルエンザが猛威を奮っていることはみなさんもご存知かと思いますが、インフルエンザAが収まってくると今度はBが流行り、他にも胃腸炎やマイコプラズマ肺炎なども多数報告を受けています。予防をして、できるだけかからないようにしていきたいですね。
 さて、冬休み中に変わったことが二つあります。
 まず新校舎内の照明がLEDに変わりました。LED化されたことで、今まで以上に明るい教室になりました。
 もう一つは低学年が使っている図書室にレリーフをかけました。何のレリーフかというと創立同人の一人、照井げん先生のレリーフです。明星学園を創った同人は、赤井米吉、照井猪一郎、照井げん、山本徳行の四人です。赤井米吉先生は銅像がイチョウの広場にありますね。照井猪一郎先生は2階の図書室の柱にレリーフがかかっています。山本徳行先生は明星での在職期間が短かったのですが、照井げん先生はずっと明星に関わってくれた先生です。その先生のものが何もないということは寂しい気もします。
 そのような中、長い間、明星学園の小中の校長をしていた依田好照先生が昨年の夏にお亡くなりになったのですが、そのご家族の方が、明星学園にお礼がしたいということで、照井げん先生のレリーフを寄贈してくれました。最初は2階の図書室に並べてかけることも考えたのですが、スペース的に難しく、照井げん先生のレリーフは1階の図書室にかけることになりました。
 ご存知の方も多いかと思いますが、創立同人の照井猪一郎、照井げんは私の祖父、祖母にあたります。照井猪一郎は私が生まれてすぐに亡くなっているので、全く記憶にないのですが、照井げんは私が中学生になる頃まで一緒に生活していたので、思い出はたくさんあります。完成したレリーフを見て、とてもなつかしく思いました。

2.巳年にちなんで…

 3学期の始業式では巳年にちなんで、この井の頭に伝わる話をしました。井の頭公園の中には井の頭弁財天があるのですが、その境内に体がヘビ、頭が人間の石像があります。以前は境内ではなく階段を上がったところにあったのですが、いつの間にか境内に移設されていたようです。
 私が子どもの頃は、人間がヘビに巻かれていると思っていたのですが、実は違っていて、蛇身人首の宇賀神という神さまだったんですね。
 この宇賀神さまの石像ですが、これにはこんな話があります。子どもができない夫婦が弁財天に願をかけたところ女の子を授かりました。授かった娘が16歳になった時、井の頭の池に身を投げると白蛇に姿を変えたそうです。嘆き悲しんだ夫婦でしたが、その後宇賀神さまの石像を弁財天に寄進したということ。井の頭にもいろいろなストーリーがありますね。
 そしてもう一つはヘビというより「は虫類」のお話。前回の学校だよりで【深読み!絵本『せいめいのれきし』】を紹介しました。冬休み中に読んでいたのですが、バートンさんの歴史に対する理解の深さに改めて感心しました。そこで昔好きだった「恐竜」の世界にもう一度浸りたいと思い、前回の三連休の最終日に国立科学博物館に行ってきました。真鍋真さんが前述の本の中で書いているように、トカゲやワニと恐竜とのちがいや、恐竜の生活に即した展示について、確かに博物館では力を入れていました。ただ展示を見るのも面白いと思いますが、今回のように本を読んだ上で見に行くのも面白いと思いました。

3.ほんのちょっとの紹介

 冬なので何か冬にちなんだ本を…。と思ったのですが、自分の中では意外にないんですよね。きっと冬よりも夏が好きで、どちらかといえば山よりも海が好きなのでそういった作品ばかり読んでいるのかもしれません。
 もちろん有名なお話はあります。「冬」「雪」ですぐに思い出すのは『てぶくろ』でしょうか。(エウゲーニー・M・ラチョフ絵・うちだりさこ訳・福音館書店)
 また、『手ぶくろを買いに』(新美南吉作・黒井健絵・偕成社)も冬らしい作品ですね。
 そして4年生ぐらいにおすすめは『飛ぶ教室』です。私も大好きな作家ケストナーの作品で、こどもたちが中心の物語ではありますが、そこに登場する大人がとてもいい味を出しています。こちらはぜひこどもたちに読んでもらいたいと思っています。(エーリヒ・ケストナー作・池田香代子訳・岩波少年文庫)

(校長 照井)

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